とても大きな箪笥。こんなに立派な箪笥は選ばれた家にしか置けないと思います。やはり無垢材をふんだんに使用した開放感のある豪邸でした。
この1枚めの写真の左下の方に傷があります。
お引越しの際に傷付けてしまったそうで、その補修をさせて頂きました。
【before】
大きくエグレてしまってます。
箪笥は重なっている感じでしたので、作業がやり易いよう少しずらせるかなと思って試みたのですが、ビクともしませんでした。。お施主様に聞いたら何かにハマっているかもとの事でしたので、重量も相当ありましたし、無理して良いことは無いのでずらすのは断念してこの状態で補修をする事にしました。
まずは下地を整えて、似た感じの色に調色したパテを埋めます。
このパテは30分位で固まるので、固まったら削って平らにするのですが、この整形で仕上がりが決まりますので、余計な箇所まで削らないよう丁寧かつ慎重に削ります。
最近アップルウォッチを購入したのですが、脈拍が高くなると教えてくれる機能がありまして、それが集中して作業すると結構鳴ってしまいます。この作業中にも鳴りました。それだけ緊張しながら削っています。
上手く削れました。
ここからは着色です。
色が合ってくると傷が段々と分からなくなって行きます。この作業は楽しいです。農家で例えれば収穫の時かなと思います。
【after】
木目も描いて、艶を合わせて完成です。
綺麗に仕上がりました。
お施主様にも見て頂き「補修したのが分からない!」と仰って頂けました。